こんにちは、税理士法人フューチャーコンサルティングの中洞智吉です。
初めて飲食店を始める際には銀行に融資の相談をし、事業計画を見てもらうのが一般的ですが、計画書の中身はどのような内容にすると良いでしょうか? お店を始める上で考えるべき事はかなり沢山ありますが、先ずは自分の頭の中にあるアイデアをノートに書いてみましょう。最初は箇条書きでも良いので必要なピースを揃えていきます。
・どこの場所でやるか
・メニュー構成をどうするか
・ターゲットはどんなお客様か
・他社との差別化について
・アルバイトなどの雇用はどのくらい必要か
・仕入れ先をどうするか
・厨房機器の選定や内装デザインについて
等々、温めていたアイデアや必要なものを順番は気にせずどんどん書き出していきます、そしてそれが終わったら早速飲食店開業物語を作り始めましょう。
そう、『物語』と書きましたが、事業計画書とはこれからあなたが人生をかけて実演する物語の台本なのです、人を感動させる物語を作る為にはそのストーリーの構成が非常に重要です。
さあ、あなたが物語の主人公として是非ストーリーに書き加えて頂きたいのが、なぜやるのか?又は何の為にやるのか?です。
この『なぜ?』が欠けるとストーリーに説得力が生まれません、そしてなぜやるのか、何の為にやるのか?これは考え始めると集中し熱中して周りの声も聞こえなくなるくらい楽しいものであり、楽しむべきポイントです。
逆に言うとここを蔑ろにしては良い計画書は出来ないし、良い経営は出来ないと考えるべきでしょう。
人それぞれ、『なぜ?』の理由は様々あって然るべきですが、好きだから、得意だからだけでは良いストーリーは書けません。
日本政策金融公庫の創業計画書をご覧いただくとストーリーの構成を考える際に参考になりますので、先ずはそちらの計画書の空欄を埋める事から始めてみても良いでしょう。
1、創業の動機(どんな想いでそのビジネスを始めることになったのか?)
2、経営者の略歴(今までどんな会社でどんな仕事をし、どんな事を学んで来たのか?)
3、取扱商品・サービス・セールスポイント・販売ターゲット・販売戦略・競合、市場など企業を取り巻く状況
日本制作金融公庫の創業計画書の1、2、3番についてはこの様な内容を記載する欄になっており『なぜ?』を考える上で必要な項目を網羅しています。
1で『なぜ?』の結論の部分を語り、2・3でなぜその結論に至ったのかの説明をする流れの構成になっています。
2については、経営者の人生を振り返りどの様な苦難を乗り越えてここまで辿り着いたのか?3については2で経験してきた事がどう活かされ、どの道に進もうとしているのか?
この様に読んでくれる人がなぜその結論になったのか、最後まで読んだ時になるほど!と言ってもらえる様、起承転結をしっかり考えて物語を組み立てていきましょう。
事業計画書の作成はこの様にあなたの人生を振返り、この後に続くサクセスストーリーを表現するものです。
書き方に悩んだときは是非、開業支援集団Ringにお気軽にご相談ください、あなたの飲食店開業物語の登場人物のひとりとさせて頂けると大変光栄です。