「多店舗展開では財務のこんな準備が重要」

こんにちは、税理士法人フューチャーコンサルティングの中洞と申します。
今回は飲食店の多店舗展開について重要な事をお話します。

様々なビジネスがある中で飲食業態というのは特に設備投資が大きくなる業態のひとつですが、多店舗展開する際の資金調達をどの様にやるのか?イメージした事はあるでしょうか。
基本的には金融機関からのお借入れがメインになりますが、どの様に準備すると融資を受けやすくなるのか?ここの抑えるべきツボを知っているのと知らないのとでは結果が180°変わりますので先ずは抑えておきたい基本を3つお伝えします。

1、 銀行が喜びそうな財務諸表になっていますか?
具体的にPL(損益計算書)とBS(貸借対照表)の科目をいくつか見てみましょう。
【役員貸付金】役員であっても社外に貸し付けている様な状態を銀行は嫌がります。
【純資産の部】出来れば頑張って【資産の部】に対して50%を目指しましょう。
【営業利益】粗利の20%を目指しましょう。
ここで気付くべき事がひとつあります。それは、純資産を増やす為には税金を納めた後に利益が残らないと純資産は増えないという事実です。
つまり納税を嫌がっていては多店舗展開が難しいという事が言えます。(全て自己資金でやるつもりであれば別ですが)

2、 普段の会計処理のスピードを上げる
可能であれば、月末で締めて一週間以内に前月の数字が確認できるくらいのスピード感があると素晴らしいです。
会計処理と同時に資金繰り表の作成と事業計画に対する予実管理を行い、月末に締めた資料を持って銀行に毎月説明しに行くくらいの事はやるべきでしょう。

3、 保証協会枠をうまく使う
金融機関とのお付き合いの仕方をマスターせずに4,5店舗の壁を破り次のステージに入るのは難しいでしょう。メインバンクに対して、御行がメインバンクですよと宣言した事はありますか? メインバンクには先ずメインバンクであるという自覚を持ってもらい、取引はとにかく一旦メインバンクに集中させる事が大切です。さらに、どこをメインバンクにするのか?どこの支店に行くのか?でもかなりの違いが出ると言えます。そしてある程度金融機関との繋がりが強くなってきたらプロパー(保証協会をを付けない事)で貸していただけないかのお話をしなければなりません。その際に重要なのは保証協会枠を使い切る前にアクションを起こすという事です。

以上の3点が基本になり、最低限知っておくべき知識です。
実際の運用にはもっと細かいテクニックや知識を駆使していく事になりますので、詳しく話を聞きたいと思ったらぜひRingに連絡を頂ければ様々な選択肢を見つけて頂けるのではないでしょうか。

資金調達以外にもマーケティングやメニュー開発、人材教育などRingには様々な専門家が在籍しておりますので、何かお困りの際はどんどん活用していただけると幸いです。